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ナイチンゲールの沈黙

ナイチンゲールの沈黙 デビュー作『チーム・バチスタの栄光』で楽しませてくれた海堂尊の長篇第2作にして、田口+白鳥コンビ(白鳥いわく“トリー&グッチー”)のシリーズ第2弾ということで、わくわくしながら読みはじめました……が、これ、おもしろくないんですけど。わーん。(;_;)

 レティノ(網膜芽腫)で小児病棟に入院している牧村瑞人の父親が殺される事件がいちおう軸なのかな。でも、殺されるまでが長くって。(^^;) もちろん、ただ漫然と長いわけじゃなくて、ほかのいろんな要素がいろいろ描かれるんです。それがどうなって行くのかなとわくわくしていたんですが、なんかまとまりがないの。殺人事件が発生してからがなんだかなーという感じで。

 前作のような、最初に事件ありきで、そこから関係者のいろんな過去がわかってきて、え、こいつが犯人、いやいや、それともあいつ? みたいなわくわく感を期待していたこっちが悪いのかもしれないけど、それだけじゃないような気がする。構成に難があるんじゃないかとも思うし、それにSFちっくな部分があるのもわたしがダメだった原因かも。

 ただし、キャラクター作りはすごくいいと思うんです。田口と白鳥も冴えてるけど、ここに白鳥に負けず劣らずの個性を持った刑事までからんでくるし、小児病棟に入院している子どもたちもすごくいい。寝てるんだか起きてるんだかわからないのに、いざとなるとすごい観察眼を発揮する猫田看護師長もすごい。

 でもいちばん気に入ったのは、子どもたちが熱中している特撮ヒーローのハイパーマン・バッカスなんですけど……。バッカスの名のとおり、酔わなきゃ変身できないヒーローって……。ストーリーになんの関係もないキャラなのに、すごくしっかり造りこんであって、これで本が1冊書けるんじゃないのと思ったほど。

 3作目の『螺鈿迷宮』も、もう出てるんですよね。うーん、読むかどうか微妙なところだなあ。

■書誌情報
『ナイチンゲールの沈黙』海堂尊/宝島社(2006.10.21発行)

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